「囲み」と「矢印」で、アイデアが伝わる図を書こう

図は最強の理解ツール

社内外での打ち合わせや、ひとりでアイデアを練るタイミングなど、ついテキストだけのメモを取っていませんか?後からメモを見返しても議論の内容やアイデアが把握しにくく、内容を思い出す二度手間になってしまうこともあるかもしれません。こんなとき、文字だけでなく、図を用いて一目でわかる形に残しておけば、議論に対する理解がより深まったり、アイデアが整理しやすかったりします。

考えを図に起こすことにはいくつかのメリットがあります。

  • 構造的に物事を整理できる
  • モヤモヤを可視化しクリアにできる
  • 視覚的に要点が理解できる
  • テキストよりも早く伝わる相手に説明しやすくなる…など

図は、自分が物事を理解しようとするときはもちろん、他者に対して物事を説明するときにもメリットがあります。アイデアを図で可視化するフレームワークは多くありますが、知っていても使ったことがない、というケースもあります。では、どのようにすれば必要な時に効果的な図を書くことができるでしょうか?

まずは「囲み」と「矢印」の役割を覚える

図は、基本的に囲みと矢印の2要素があれば書けます。よく「図を書く=絵を描く」ととらえられることがありますが、図を書くことに絵心があるかどうかは関係ありません。囲みと矢印を組み合わせるだけのシンプルな図でも伝えるべき内容が整理されていれば、伝わりやすい図になります。しかし、ただ無秩序に丸や四角を書けば伝わりやすい図が書ける、というわけではないので、それぞれのパーツの意味を意識した図を書きましょう。

囲みは、四角と丸の2種類。矢印は、右矢印・左矢印/右矢印・双方向矢印の3種類にそれぞれ一般的に想起されるイメージ(意味)があります。

囲みの種類と意味

四角が「安定」「構造的」などカッチリとしたイメージを持つ一方、丸は「広がり」や「変化」など、柔軟性を想起させます。例のように、四角と丸は組み合わせて使うことも多いツールで、丸がいくつかの要素を表し、四角がそれらの要素を総合的に束ねるような意味を持ちます。

矢印の種類と意味

右向きの矢印は、「移行」や「結果」などの変化を表します。左矢印・右矢印の場合、対となる二者の間で発生する「やり取り」や「交換」を意味します。そして、双方向矢印は、左矢印・右矢印と同様に二者が存在し、その間での「対立」や「競合」関係を表します。

なお、矢印は点線と破線、二重線を使って、物事の意味の強弱をつけたり、強調したりすることでさらに意味をもたせることもできます。

「囲み」と「矢印」を使いこなす

囲みや矢印といった、基本的なパーツを使うことでシンプルな図は書けますが、複数のパーツを組み合わせて使うことで、より複雑な物事も構造的に整理できます。物事を図で示すときは、大きく3種類の図に分けられます。それぞれ、「状態・構造を表す図」「因果・変化を表す図」「拡散・収束を表す図」の3種類です。これらの図は、どんな仕事でも比較的柔軟に使いやすいため、物事を整理するときの型のひとつとして覚えておくことをオススメします。

状態・構造を表す図

「交換」「重なり」「比較」の3つの図は、「状態・構造を表す図」としてまとめられます。複数の物事同士の関係を整理するときなどでよく使われます。2~4者程度の要素の少ない単純な物事から、複雑な物事まで幅広い内容を整理できることから、7つの図の中でも使いやすい図として知られています。

因果・変化を表す図

「段取り」「深堀」の2つの図は、「因果・変化を表す図」としてまとめられます。物事の順序や流れ、因果関係を整理するときなどでよく使われます。プランニングの現場でよく使うロジックツリーはこれらの図に該当します。

拡散・収束を表す図

「拡散」「集約」の2つの図は、「拡散・収束を表す図」としてまとめられます。これらの図は、着目する要素が一つに決まっていて、周りの要素との関連を表したいときなどで使われます。

アイコンでもっと伝わる図に

図の型を用いると、他者に伝わりやすい形で情報やアイデアの整理ができますが、初見で説明を受ける人や、伝えたい内容になじみのない人に対して説明するときは、少し伝わりづらいこともあります。より分かりやすく、効果的に内容を伝えたい場合は、簡単に書けるアイコンを使うとよいでしょう。

ビジネスアイコン、ピクトグラム
アイコン、ピクトグラムを使う

業務で使う機会の多いアイコンだと、ノートパソコンや家(建物)、お金などがありますが、このとき注意したいのは、どのアイコンを書くにも時間を割きすぎないことです。理由としては、アイコンは、あくまで囲みや矢印だけでは伝わりにくい細かいニュアンスや、具体的なイメージを伝えるために添える役割で加えるもので、ビジュアルの精緻化が目的ではないからです。

たしかに、相手のために時間をかけて図を書き、細かくアイコンも書き…というワークをすることで資料のクオリティが上がる可能性はあるかもしれませんが、私たちはデザイナーではなくプランナーです。「アイコンを描くこと」自体にとらわれて、本質を見失わないよう注意しましょう。

時間をかけずにアイコンを効果的に用いるために、定番で書きやすいアイコンや、仕事で関わる分野に関係するアイコンをあらかじめ覚えておきましょう。時間が空いたときに自分で書いてみたり、ネットで書きやすいアイコンを調べ、真似して書いてみたりすることで、記憶にも定着しやすく、すぐに書けるようになります。

複雑な物事を整理し、それを人に伝える機会の多いプランナーにとって、図やアイコンは便利なアイテムです。図の意味やアイコンの効果を理解した上で、仕事の中で活用できるようにしましょう。

参考

櫻田潤,2017「図で考える。シンプルになる」ダイヤモンド社.

日高由美子,2020「なんでも図解―絵心ゼロでもできる!爆速アウトプット術」ダイヤモンド社.

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