3つのロジックツリーを意識して使いこなそう

ロジックツリーとマインドマップ

プランニングのマストアイテムのひとつとして、ロジックツリーがあります。過去の事象の整理、目の前の複雑な事象の整理、これから起こりうることの整理‥など、さまざまなシーンで必ず使う思考をサポートするツールです。これを、私たち専業プランナーは頭の中でも、手書きでも、何らかのツールを使ってでも常に描き、複雑な事象をできるだけ論理的に再現性のあるかたちに整理しているかと思います。

ロジックツリーと見た目が同じようなものに、マインドマップ(©ブザン・オーガナイゼーション・リミテッド社)があります。

ロジックツリーは、つながるものに何らかの論理関係が必要であり、ラダー(階段)状に構造で表現されます。一方、マインドマップは考えたことを一気に書き出すというようなイメージで、放射状に描かれるのが特徴的です。しかし、定義上わかりやすくラダー状や放射状になっているだけで、アウトプットはラダー状でも放射状でも、どちらでも構わないと思います。「THE MIND MAP」にこだわる人は、放射状でなければいけないという人もいらっしゃるようなので、それは好みの問題で構わないでしょう。

ロジックツリーは、XMIND(エックスマインド)で書く

実際、ロジックツリー作成ツールも、マインドマップ作成ツールも中身は一緒です。私たちの標準ツールはXMINDですが、XMINDは思考アウトプットをどの段階(はじめる時、思考中、保存後)においてでも、さまざまな形に変えられます。ゴテゴテした使えないテンプレートがたくさんあるより、きれいなホワイトボードに書くようなプレーンさに使い勝手の良さを感じます。XMINDはこちらからダウンロードできます

▲「XMIND8」の有償版の表現方法一覧

3つのロジックツリーを使いこなす

ロジックツリーは大きく3つありますので、自分はいまどのロジックツリーを使って思考をしているのか明確にしておく必要があります。違いは、一番左に何を置くか?です。Whyツリーは「問題」を、SoHowツリーは「課題」を、Whatツリーは「分解したいもの」を置きます。

  1. 原因を追究するWhyツリー
  2. 課題の解決策を生み出すSo-Howツリー(Issueツリー)
  3. 要素を分解するWhatツリー

1|原因を追究するWhyツリー

Whyツリーは「問題」の原因を右方向に向かって、「なぜ、それが起こるのか?」「なぜ?」「なぜ?」と、どんどん深堀していきます。ポイントは、縦方向の幅のMECE(それぞれが重複することなく、全体集合としてモレがない)さです。

それ・それ以外で出していくことはよく知られた手法ですが、できるだけ多くのフレームワークを覚えて、使ってみるというのもスキルを上げていくポイントになります。ただ、世の中に出ているフレームワークは、あくまでも参考程度にしかなりません。ビジネス書のフレームワークがすべてだと勘違いしないようにしましょう。あくまでも、目の前の問題を解決していくには、現場の知見を入れながらまとめていくべきです。

徐々に右へ右へと問題の根本的な原因を探っていくわけですが、最初はデータがないために「かもしれない原因」を出さざるを得ないかもしれません。それでOKです。確実なデータがないために、ロジカルでないと思われるかもしれませんが、いったん仮置きし、必要に応じてデータで裏付けをしていけば良いのです。目的はあくまでも問題の原因を探すことであり、ロジックツリーを作るわけではありませんから。

原因を追究していくなかで、抽象的な原因(たとえば「作業者にやる気がないから」)を挙げても構いませんが、その場合、さらに深堀して考えていく覚悟が必要です。なぜ作業者にやる気がないのか?という原因を探る価値が、このプロジェクトにあるか?を考えながら進めていかないと時間の無駄になります。

ツリーになりますので、原因は1つではなく複数でてくるでしょう。その場合、もっとも重要な(正さなければいけない)原因を抽出するわけですが、それはコーザリティ分析を使っていきます。※コーザリティ分析については、別のarticleでまとめます。

2|課題の解決策を生み出すSoHowツリー

上記の原因を追究するWhyツリーとコーザリティ分析を経て、原因を特定化したら、その原因をどのように解決していくのか?ということで、課題に置き換えます。つまり、原因と課題は、「ある問題の主な原因(ネガ的側面)=その原因を取り除くことをテーマとして掲げる(ポジ的側面)」という関係になっているわけです。その課題を一番左におき、課題解決の案を右方向に向かって拡散させていくものが、SoHowツリーの特徴です。

アイデアを拡散していくために、このツリーでもさまざまなフレームワークが必要となります。例えば、SNSプロモーションの種類とか、メール配信でできることとか、認知施策として考えられること‥などなど、無数にあります。これはもう、経験知を増やさないといけません。とはいえ、すべてを経験できるわけではないので、事例をとにかく体験する、集める、読んで理解するということに尽きます。

3|要素を分解するWhatツリー

カレーライスは何からできているのか?大学の授業内容は?などを分解していく時に使うツリーです。会社組織やWebサイトを分解して構造化する(=組織図やサイトマップ)時もこれを活用しています。このWhatツリーは、「目の前にあるもの」を分解するだけでなく、「目の前にないもの」を組み立てていく時―例えば、KGI-KPIを決めていく時や企画書のアウトラインを作成する時、文章を書く時など―にも使えるのもポイントです。

私はこのツリーを使って、「目の前にないもの」をかたちづくるトレーニングをすることが、自らフレームワークをつくれる専業プランナーを育てていく鍵のひとつだと考えています。たとえば、ある成功事例や失敗事例を、どのように切り取り、構造化していくか?を自分の力で構造化していくことで、汎用的なツリー構造(=フレームワーク)を自分で作れるようなスキルが身につくはずです。

3つのロジックツリーとも、プランナーにはマストアイテムですので、どの場面でも「いまどのツリーを使っているのか?」をしっかり意識して使いこなせるようになりましょう。

すべてのデータを、 コンテンツへ。

シンクジャムなら、多能工型のプランナーが データ分析からコンテンツ制作まで ワンストップでサポートいたします。

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3つのロジックツリーを意識して使いこなそう

ロジックツリーとマインドマップ

プランニングのマストアイテムのひとつとして、ロジックツリーがあります。過去の事象の整理、目の前の複雑な事象の整理、これから起こりうることの整理‥など、さまざまなシーンで必ず使う思考をサポートするツールです。これを、私たち専業プランナーは頭の中でも、手書きでも、何らかのツールを使ってでも常に描き、複雑な事象をできるだけ論理的に再現性のあるかたちに整理しているかと思います。

ロジックツリーと見た目が同じようなものに、マインドマップ(©ブザン・オーガナイゼーション・リミテッド社)があります。

ロジックツリーは、つながるものに何らかの論理関係が必要であり、ラダー(階段)状に構造で表現されます。一方、マインドマップは考えたことを一気に書き出すというようなイメージで、放射状に描かれるのが特徴的です。しかし、定義上わかりやすくラダー状や放射状になっているだけで、アウトプットはラダー状でも放射状でも、どちらでも構わないと思います。「THE MIND MAP」にこだわる人は、放射状でなければいけないという人もいらっしゃるようなので、それは好みの問題で構わないでしょう。

ロジックツリーは、XMIND(エックスマインド)で書く

実際、ロジックツリー作成ツールも、マインドマップ作成ツールも中身は一緒です。私たちの標準ツールはXMINDですが、XMINDは思考アウトプットをどの段階(はじめる時、思考中、保存後)においてでも、さまざまな形に変えられます。ゴテゴテした使えないテンプレートがたくさんあるより、きれいなホワイトボードに書くようなプレーンさに使い勝手の良さを感じます。XMINDはこちらからダウンロードできます

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3つのロジックツリーを使いこなす

ロジックツリーは大きく3つありますので、自分はいまどのロジックツリーを使って思考をしているのか明確にしておく必要があります。違いは、一番左に何を置くか?です。Whyツリーは「問題」を、SoHowツリーは「課題」を、Whatツリーは「分解したいもの」を置きます。

  1. 原因を追究するWhyツリー
  2. 課題の解決策を生み出すSo-Howツリー(Issueツリー)
  3. 要素を分解するWhatツリー

1|原因を追究するWhyツリー

Whyツリーは「問題」の原因を右方向に向かって、「なぜ、それが起こるのか?」「なぜ?」「なぜ?」と、どんどん深堀していきます。ポイントは、縦方向の幅のMECE(それぞれが重複することなく、全体集合としてモレがない)さです。

それ・それ以外で出していくことはよく知られた手法ですが、できるだけ多くのフレームワークを覚えて、使ってみるというのもスキルを上げていくポイントになります。ただ、世の中に出ているフレームワークは、あくまでも参考程度にしかなりません。ビジネス書のフレームワークがすべてだと勘違いしないようにしましょう。あくまでも、目の前の問題を解決していくには、現場の知見を入れながらまとめていくべきです。

徐々に右へ右へと問題の根本的な原因を探っていくわけですが、最初はデータがないために「かもしれない原因」を出さざるを得ないかもしれません。それでOKです。確実なデータがないために、ロジカルでないと思われるかもしれませんが、いったん仮置きし、必要に応じてデータで裏付けをしていけば良いのです。目的はあくまでも問題の原因を探すことであり、ロジックツリーを作るわけではありませんから。

原因を追究していくなかで、抽象的な原因(たとえば「作業者にやる気がないから」)を挙げても構いませんが、その場合、さらに深堀して考えていく覚悟が必要です。なぜ作業者にやる気がないのか?という原因を探る価値が、このプロジェクトにあるか?を考えながら進めていかないと時間の無駄になります。

ツリーになりますので、原因は1つではなく複数でてくるでしょう。その場合、もっとも重要な(正さなければいけない)原因を抽出するわけですが、それはコーザリティ分析を使っていきます。※コーザリティ分析については、別のarticleでまとめます。

2|課題の解決策を生み出すSoHowツリー

上記の原因を追究するWhyツリーとコーザリティ分析を経て、原因を特定化したら、その原因をどのように解決していくのか?ということで、課題に置き換えます。つまり、原因と課題は、「ある問題の主な原因(ネガ的側面)=その原因を取り除くことをテーマとして掲げる(ポジ的側面)」という関係になっているわけです。その課題を一番左におき、課題解決の案を右方向に向かって拡散させていくものが、SoHowツリーの特徴です。

アイデアを拡散していくために、このツリーでもさまざまなフレームワークが必要となります。例えば、SNSプロモーションの種類とか、メール配信でできることとか、認知施策として考えられること‥などなど、無数にあります。これはもう、経験知を増やさないといけません。とはいえ、すべてを経験できるわけではないので、事例をとにかく体験する、集める、読んで理解するということに尽きます。

3|要素を分解するWhatツリー

カレーライスは何からできているのか?大学の授業内容は?などを分解していく時に使うツリーです。会社組織やWebサイトを分解して構造化する(=組織図やサイトマップ)時もこれを活用しています。このWhatツリーは、「目の前にあるもの」を分解するだけでなく、「目の前にないもの」を組み立てていく時―例えば、KGI-KPIを決めていく時や企画書のアウトラインを作成する時、文章を書く時など―にも使えるのもポイントです。

私はこのツリーを使って、「目の前にないもの」をかたちづくるトレーニングをすることが、自らフレームワークをつくれる専業プランナーを育てていく鍵のひとつだと考えています。たとえば、ある成功事例や失敗事例を、どのように切り取り、構造化していくか?を自分の力で構造化していくことで、汎用的なツリー構造(=フレームワーク)を自分で作れるようなスキルが身につくはずです。

3つのロジックツリーとも、プランナーにはマストアイテムですので、どの場面でも「いまどのツリーを使っているのか?」をしっかり意識して使いこなせるようになりましょう。

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