キャリアの浅い専業プランナーが、新企画に関わるときの落とし穴

例えば、新しいランディングページを作ろうという時

新卒からしばらくの間ルーティンワーク中心に仕事をしていた人が、新規の企画(例えば、ランディングページを新規で作ってみようというようなもの)に携わる場合に、起こりがちな問題として「既存のものをちょっと直したようなものをアウトプットしてしまう」ということがあります。

これまでのルーティンワークの延長上でつくってしまうので、致し方ないところもありますが、どんな指標に基づいて作ればよいのかがわかっていないのが原因の最たるものでしょう。

まず「どんな背景で作られた」「どんなメリットのある製品・サービスを」「誰が」「どんな時に使うと」「どんなベネフィットがあるか」といった、クライアントの訴求内容を明確にし、今回の目的に合わせて、そのうちの何を伝えて、ターゲットをどう態度変容させたいのか?といったコンテンツブリーフから道筋をつくっていくことを理解しなければなりません。

コンテンツブリーフはできても、だいたい「切り口」でつまずく

仮にコンテンツブリーフはできたとしても、具体的にランディングページの構成を考えていこうという時に、手が止まってしまう人が多いようです。なかなか次の一手が考えられずに、安易に既存のものを手直ししたレベルのものをアウトプットしてしまうという、振出しに戻るようなことをする人が見られます。

ここで足りないのは、ターゲットの心理の理解とコンテンツブリーフで作った伝えるべきことを一度書き出し、それらをどうつなぐかという接着剤―これを「切り口」と言いますが―をできるだけ多く考えるという作業です。クリエイティブのアイデア力が弱い人は、たいていココでスタック(スキルが停滞)するといっても過言ではありません。

上長からは、「いろいろ考えてみて欲しい」「例えば、競合他社のものとか評判の良いものを真似るとかあるじゃない?」などと言われ、今度は他社と同じようなものを出してはみたものの「いや、うちのクライアントのトンマナと違うんだよね」というような指摘を受けてしまい、「じゃあ、どうしたらよいか?」と、ますます泥沼にハマっている人も多いのではないでしょうか?

そうこうしているうちに時間切れになってしまい、上長が仕方なしにアイデアを考えて、決めの1案を出し、クライアント交渉して事なきを得るというのを横目で見ていると、「きれいな構成案をパワーポイント(やXD、ワイヤーフレーム作成ツール)で作ればよいのかな?」と勘違いしてしまい、中身もないのにきれいに仕上げて、ますます採用されないということに‥。

「切り口」が作れなければ、その先の作業に進んではいけない

繰り返しますが、クリエイティブのアイデア力がまだまだのプランナーは、「切り口が複数出せない」ことに尽きます。仮にランディングページであれば、決めの1案をだけ出して、満足してしまうのです。

その1案を料理に例えると、とても大味で食べられたものではないので、上長も「こうしたら?」と味を直してあげようとしてはみるものの、元々の下味がついていないとか、具材を一つずつ丁寧に処理していないという、料理の根本ができていないので、大味はさらにとんでもない方向に行ってしまいます。本人は、味を隠すためにPPTなどできれいに盛り付けの皿をつくって出すのですが、出されたクライアントは二度とこの店には来てくれないでしょう。

「切り口」を探すためには、まず「切り口」とは何か?を理解することが必要です(切り口については、こちらをご覧ください)。そして、日頃からさまざまな広告を見て「どれが切り口に該当するものなのか?」を自分なりに見立てることです。このトレーニングを自然とできているか否か(つまり、広告の本質的な部分に関心があるか否か)が、クリエイティブのセンスを磨くキーファクターに他なりません。

クリエイティブ能力の高い専業プランナーは

●ターゲットの心理を書き出す

●コンテンツブリーフで得られた訴求内容を書き出す

●これをつなぐための「切り口」をさまざまな広告や表現を見る

●そして、実際につなげた案を複数案出す

●この段階で、上長やクライアントのチェックをもらう

ということをしています。ランディングページなら、細かいところは書かずに、上長やクライアントが切り口を理解し、最後の態度変容までイメージができれば、それは案として成立するわけです。

このあたりのスキルが低い人は、「切り口」を複数案出した段階で、スキルのある人と議論をこまめに行う必要があります。クリエイティブのハドルミーティングはこの切り口のディスカッションが重要であり、すぐその場で絵にしたり、参考になるサンプルをネットやリアル媒体なども含めて議論したりするために、リアルな場で会って議論するということが必要です。

大味のものしかつくれない人が、リモートワーク中心になると、大味のアイデアを定時まで一生懸命つくった後、上長に「時間があるときにチェックしておいてくださいー」と出して終了というケースが多々見られます。これでは全くスキルアップにつながらないばかりか、生産性が非常に悪化してしまうことを肝に銘じなければなりません。

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