マーケターにもClaude Codeが必要な理由
2025年5月にClaude Codeの一般提供が開始されたことで、プログラミングの専門知識がない人でも、AIと対話しながらアプリや社内システムを開発できるようになりました。
マーケターにとっては「自分には関係ない」と思いがちですが、コードを書かないマーケターでも、Claude Codeを業務に活用するメリットがあります。使い方次第では、業務効率化や、固定費を削減できる可能性があるからです。
本記事では、プログラミング未経験のマーケターにおすすめのClaude Code活用方法をご紹介します。
社内業務ツールの開発がおすすめ
Claude Codeなら、プログラミングの専門知識がなくても開発できる
Claude Codeの大きな特徴は、プログラミング言語に詳しくない人でも開発を進められることです。
従来のシステム開発では、実現したい機能を整理して仕様書に落とし込み、コードとして実装する必要がありました。そのため、専門知識のない人が自ら開発することは困難でした。
しかし、Claude Codeでは「何を作りたいのか」を自然言語で伝えれば、AIがコードを生成します。要望に矛盾があればAIから指摘を受けたり、エラーが発生した際にはログを読み込ませて修正を依頼したりすることも可能です。
こうした特徴を生かして、プログラミング未経験のマーケターが取り組みやすいのが、社内業務ツールの開発です。
Claude Codeを使って社内業務ツールを開発するメリットは、2つあります。
メリット①「必要な機能だけ」を開発することで業務効率化につながる
1つ目のメリットは、業務効率化につながることです。
業務効率化を目的としてSaaSツールの導入をするケースもありますが、多機能なSaaSツールも多く、十分に使いこなせない場合もあるようです。実際、シナジーマーケティング株式会社の調査では、SaaSツールについて「半分以上の機能は使っていない」と答えた人が22%、「ほとんど使いこなせていない」と答えた人が17%でした。
一方、Claude Codeは、必要な機能に絞って社内業務ツールを設計できます。例えば、社内マニュアルの検索やマーケティングデータの集計、アンケート結果の集計・分析など、特定の業務に特化したツールを作ることが可能です。
実際に、Claude Codeを活用することで、自社に必要な機能が過不足なく備わった社内業務ツールを開発した事例があります。
Web制作支援会社ベイジ代表取締役の枌谷力氏は、社内向けのタレントマネジメントシステムをClaude Codeで開発しました。
既存のタレントマネジメントシステムは40人規模の会社には機能が過剰だったため、チャット型のClaudeで仕様を整理し、Claude Codeに開発させたといいます。枌谷氏自身はプログラムを一行も書かず、初期版は実働1〜2日で完成したそうです。
枌谷氏は、AI開発によって、既成のSaaSツールでは実現しにくい「自社に合った仕組み」を作れることに大きな価値を感じたと述べています。
メリット②SaaSツールや外注にかかるコストを抑えられる
2つ目のメリットは、コストを削減できる可能性があることです。
SaaSツールの利用には、当然固定費が発生します。かといって自社のシステム開発を外注する場合にも費用がかかり、必要な機能に対してコストが割高になる場合もあります。
そのため、業務ツールを自社開発する企業も増えています。ガートナージャパン株式会社の調査によると、ツールの内製化に取り組む企業の54.5%が、その目的としてコスト削減を挙げています。
Claude Codeによる開発で注意すべき「不具合」と「安全性」のリスク
本当のリスクは「コードが読めないこと」ではない
Claude CodeのようにAIがコーディングを行う技術における懸念点は、「AIが生成したコードを人間が理解できず、ブラックボックス化してしまう」点です。
しかし、ブラックボックス化そのものを過度に恐れる必要はありません。エラーが発生した場合には、AIにログや該当箇所を分析させることができるためです。
また、人間が開発したシステムでも、担当者によってコードの書き方が異なり、別の担当者が理解しにくいケースがあります。つまり、ブラックボックス化はAIによる開発に限った問題ではないのです。
注意すべきは「不具合・仕様変更への対処」と「安全性の担保」
むしろ本当に注意すべきなのは、予期せぬ不具合や仕様変更が起こった場合に適切に対処できるか、そして開発したツールの安全性を担保できるか、という2点です。
AIが生成したコードには、予期せぬ不具合が含まれる可能性があります。例えば、一つの問題を修正した結果、別の機能に不具合が生じることがあります。また、改修によって意図せず操作性や仕様が変わってしまう可能性もあります。
さらに、外部に公開するシステムでは、安全性の担保が欠かせません。生成されたコードに脆弱性があれば、不正アクセスや情報漏洩につながる恐れがあります。そのため、プログラミング未経験のマーケターはまずは外部公開を前提としない社内業務ツールなど、リスクをコントロールしやすい用途から始めるのがよいでしょう。
Claude Codeを業務活用するカギは、「AIをディレクションする」こと
予期せぬ不具合・仕様変更への対処|AIに丸投げしない
予期せぬ不具合を減らす方法として、AIに設計から開発まで全てをやらせないことが重要です。
まずツール開発時には、AIへの指示を明確にしましょう。下の画像は、当社がClaude Codeを用いて自社業務ツールを開発した際のプロンプトです。

どのようなものを作成してほしいのかを具体的に指示をし、AIとすり合わせを行うことが重要です。曖昧な指示をすると、AIの出力も曖昧なものになります。
Claude Codeへの指示を作ること自体が難しい場合は、先にチャット型のClaudeに相談し、要件やプロンプトを整理してから開発に移る方法もあります。
また、最初からすべての機能を実装するのではなく、機能を少しずつ追加し、その都度人間が挙動を確認することも重要です。AI自身の検証だけに頼らず、「指示した要件を満たしているか」を人間がチェックしましょう。さらに、AIが生成したコードを別のAIにレビューさせ、異なる視点から問題点を確認する方法もあります。
予期せぬ仕様変更を防ぐためには、改修を前提とする複雑なツールの開発を避けることも有効です。用途や必要な機能をあらかじめ明確にし、完成後の改修が少ないシンプルなツールから開発を始めるとよいでしょう。
Claude Codeによる開発は、人間の判断が質を左右する
Claude Codeを活用すれば、プログラミング未経験のマーケターでも業務に必要なツールを開発し、業務効率化やコスト削減につなげられる可能性があります。
一方で、AIにすべてを任せればよいわけではありません。予期せぬ不具合や仕様変更、安全性などのリスクを踏まえ、人間が完成像を明確にし、AIの出力に対してチェックを怠らないことがツールの質を大きく左右します。まずは用途が明確で、改修の少ない社内業務ツールの開発から、Claude Codeを業務に活用してみてはいかがでしょうか。









